「Banksia Trioの“バンクシア”は花の名前です。オーストラリア原産で、野火で実が燃やされたときにだけ、種子がパチパチッと弾け出て地表に播かれるという珍しい花。このちょっと不思議な命の繋ぎ方を知ったときにピンと来ました。ゼロ地点から音楽がはじまり、その後に出るべくして立ち現れるメロディやビート。この過程を経て放たれる、いわば“そうせざるを得ない”一音には、とても力強い必然性と説得力があります。まさに生を繋げるために火を捉えるバンクシアの生き様とリンクする瞬間です。自らを燃やすことで得られるエネルギーをトリガーにして、次世代へと種を繋ぐバンクシア。自分が出したいと願う音、やりたいと思う音楽の形を、この花の生きる姿の中に見つけました。林正樹と石若駿は、この音楽的なチャレンジに一緒に飛び込んでくれる大切な仲間であり、ともに新たな“種”を見つけてくれる稀有なミュージシャンです。予定調和は要らないけれど、かといって無理に火をつけにいったところでいい音楽にはなりません。あくまで自然体をキープしながら、3人のエネルギーが燃えさかる瞬間をとらえて新たな種を放射する。それができるのは、ふたりが未知の可能性に対して常にオープンだからです。このCDにもそんな場面がたくさん収められています。是非、ご自身の感性で探してみてください。」須川崇志
19:00開場 19:30開演
予約4000円(当日4500円)(+飲物代500円)札幌市文化芸術活動再開支援事業(申請予定)